自分でカツオをさばいて食べられる伊良部島の「なりきり漁師体験」の魅力

漁師体験

島の漁師になりきろう・・伊良部島の漁師体験

宮古島と伊良部島が伊良部大橋で結ばれてから、伊良部島にわたる観光客もかなり多くなったといわれています。
海に隔てられてきたこの伊良部島、実はカツオ漁県内シェア80%を誇るといわれている島です。
昔ながらの伝統的漁法はすでに沖縄のほかの島々でも見られなくなりつつあるといわれていますが、伊良部島では健在、技術と文化を大切に受け継いでいます。

アギヤー漁と呼ばれる追い込み漁はぐるくんの稚魚などを生餌として近海のマグロ、カツオを一本釣りするという昔ながらの漁法です。
糸満海人(うみんちゅ)により生まれた漁法とされるもので、水深20mから30mほどの海底に網を張って数人で泳ぎつつ、魚が逃げる方向を読み網へ追い込むという技術も感も必要な漁法といわれています。
この伝統的な伊良部島の漁を体験できるのです。

なりきり漁師体験でワイルドな漁師に変身しよう

伊良部浜漁港を楽しめる地元の加工プログラムには、びたぱた散歩となりきり漁師体験があります。
びたぱたというのは、漁港周辺という意味があるらしく、その周辺を散策しつつ漁師さんとふれあいを楽しむのが、びたぱた散歩です。

なりきり漁師体験は漁師さんの手ほどきを受けて、カツオ1本を丸ごと解体するという体験になります。
伊良部島ではカツオをさばけない男は馬鹿にされるといいます。
ちょっとこわもての漁師さんたちですが、話をしてみるととても優しく男気にあふれている人たちばかりです。

朝水揚げされた新鮮なカツオをさばく体験なんて、なかなかできない事ですが、ここでは出刃包丁の形をした包丁を研ぐというところから体験させてくれます。
包丁をしっかり研いでからいよいよカツオの解体です。
頭を豪華に落とし、皮をはぐところから始まり、骨から丁寧に身をそぎ、4本のサクにします。

伊良部浜では血合いをきれいに落として皮を残すように作るのが一般的です。
血合いを落とすのは冷蔵技術がなかった当時の名残といわれています。
しかし漁師は鮮度のいい状態で食べることができる、そのため、皮を残すなどせず、皮をはぐという漁師ならではの食べ方が生まれたといわれているようです。

カツオの鮮度がいいからさばくときに色々なことが起こる

カツオは今朝取れたての鮮度最高の物が利用されています。
そのため頭部から心臓がでてくる、雄のカツオの白子が出てくるなど、普段見ることのない出来事が起こります。
胃袋からはカツオが食べた小魚がでてくるという事もあるようです。

なりきり漁師体験を終える頃には、漁船が漁港に向かう姿なども見られることがあります。
カツオ漁最盛期の7月下旬位にこの体験をすればこうした漁船の姿も間近で見ることができるのです。

なりきり漁師体験は電話予約が必要ですが、毎日行われています。
時間は12時30分から13時、時間については相談可能です。
特典として参加した方は、体験後、漁港食道漁師屋で、1人500円のランチセットが食べられます。
予約、詳細については伊良部漁業協同組合ホームページで確認してください。