渡嘉敷島の島に寄り添うカフェ「Café 島むん+」

沖縄県渡嘉敷島「Café 島むん+」のイカ墨チャーハン

沖縄県の慶良間諸島の一つ渡嘉敷島にイタリア料理がおいしいおしゃれなカフェ「Café 島むん+」があります。
そこのイカ墨チャーハンのおいしさが評判です。
チャーハンというと、中華鍋を豪快に動かして作るものというイメージがありますが、店主の金城さんは至って丁寧に作ります。

豪快に中華鍋を動かすというよりは、丁寧に焼き付けていくという感じです。
出来上がったら、美味しそうなチャーハンがこんもりと沖縄特製の陶器「やちむん」に盛りつけられます。

このイカ墨チャーハンは穴場的なご当地グルメです。
渡嘉敷島近海で獲れた新鮮なアオリイカとその墨を使って作ったチャーハンなので、おいしいことは間違いありません。
お米はパラパラに仕上げられていてイカ墨独特の深い味わいが活かされています。
本当に心に残る味で、沖縄の海の香りが口中に広がるのです。

ここで、イカ墨チャーハンに使うイカについてご紹介します。
沖縄郷土料理のイカ墨汁に使うイカは、体長が50㎝ほどある大きいクブシミというイカではないのです。
体長20~30センチ程度と小さめのアオリイカの身と墨になります。

特にチャーハンは、アオリイカの墨との相性が抜群ということです。
というのも、イカは種類によって墨の味が異なるからでしょう。

このように、材料にこだわって作る店主は元々イタリア料理店で修業を積んでいます。
よりおいしいものを地元の素材を使ってという強い思い出ここのカフェを開店させたのです。

場所は沖縄県島尻郡渡嘉敷村阿波連153で営業時間は12時から21時、水曜定休です。
行かれる際は予約を入れておいた方が良いでしょう。

イカ墨チャーハンのルーツ

このイカ墨チャーハンは生粋の地元民である店主のオリジナルです。
何でもおふくろの味になるようで、この阿波連集落で暮らす人たちにとっても思い出の味になります。
その理由は店主の子供時代に遡るのです。
30年ほど前、阿波連小学校では地元の漁師さんたちと子供たちの交流の校外授業があり、保護者や子供たちが漁師さんと一緒にアオリイカ漁を行いました。

獲れたアオリイカはすぐにぶつ切りにして、校庭に用意した鉄板で調理され、ご飯と一緒に豪快に炒められたのです。
ということは、ここでイカ墨チャーハンの原型ができたのでしょう。
その漁師めしがあまりに美味しかったので、店主はお店で再現し、イカ墨チャーハンになりました。

おすすめスポットは夕暮れの海辺

渡嘉敷島は自然でいっぱいの島です。
派手なアトラクションなどはありませんが、海があります。
特に素敵なのは夕暮れの海辺でしょう。

おすすめは、阿波連展望台から見る夕暮れの海です。
阿波連展望台に行くには、波打ち際を歩いて岩のトンネルをくぐります。
そして、ちょっと傾斜のある階段を頑張って登るとその先にあるのです。

目に飛び込んでくるのは、夕暮れ時の水面にゆらゆらと漂う美しい色彩に富んだ海の姿でしょう。
茜色に移り行く空と海のコントラストは、今まで見たことのないような圧巻の思いになります。
おいしいご当地グルメと共に体感してもらいたい沖縄ならではの海と空の夕景です。
渡嘉敷島にいらしたら、夕暮れの海に出てみましょう。